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3Dプリンタ使ってみたいけどどれがいいかわからない方へ!種類とメリットデメリットの解説

3Dプリンタ
この記事は約7分で読めます。

数年前に爆発的に普及した?3Dプリンタですが,価格やらメンテナンスやらの兼ね合いで結局のところ一部の人が利用するに留まっているのが現状かなと思います.

“一時期話題になって気になってたけど手は出さなかった”

“DIYしてるけど現状で満足しているので3Dプリンタは別にいらない”

というような方って結構いらっしゃるのではないかと思います.

当時は高かった3Dプリンタも,今では相当こなれた価格になってきているので,この機会に是非検討してみてはどうでしょうか.

ただ価格は低下してきたものの,数は増えていく一方で選ぶのはどんどん難しくなってきていますし,新たな構造のものもどんどん出てきていますので,その辺の違いと共に紹介していければと思います.

3Dプリンタの種類

メジャーなところでは大きく分けて3つあります.

  1. 熱溶解積層法(FDM)
  2. 光造形型(SLA,DLP)
  3. 金属焼結型(SLS)
いーさん
いーさん

詳しいことは置いといて何がいいのかだけ教えろ

というせっかちないーさんのために先に特徴を表にまとめておきます.

 

 

もっと詳しく知りたい方のためにそれぞれ順に説明していきます.細かい分類や派生は各項目内で紹介します!

1.FDM方式(熱溶解積層法)

現在安価な3Dプリンタとして最も多いのがこの方式です.

原理としては,PET(ペットボトルの材料です)に代表されるような熱可塑性樹脂を溶かし,ノズルから押し出して整形したものを一層一層積み重ねていくことで目的の形状を作り出す方式です.

DRB
DRB

例えるならパティシエが生クリームを押し出して立体を作っているようなイメージ

いーさん
いーさん

美味しそう(錯乱)

使用される材料はABS(ガンプラとか,スマホのケースとかでも広く使われている!),PLA(割れやすいけど生分解性のプラスチック!)が一般的ですが,最近ではエンプラ(エンジニアリングプラスチック)と呼ばれる,薬剤耐性や,高強度を特徴とするプラスチックでも印刷が可能になっているものもあるようです.ちなみにお値段はちょっとお高めになる傾向.

特徴をまとめると下記のような感じになります.

  • 多くの材料が使用できる
  • 安価なものが多い(諭吉さん2人~)
  • 自作できる,あるいは壊れても直せる可能性がある
  • 解像度が低め(ノズル径と機構の精度に依存)
  • 積層方向(z軸方向)の強度が低くなる傾向
  • 気温,湿度の影響を受けやすい
  • 印刷失敗時に悲惨なことになる(後片付けが面倒)
  • オーバーハング形状は造形が難しい

(※オーバーハングとは,支柱無しに出っ張っているような形状のことです.)

こんなところでしょうか.個人レベルでは今後もしばらくはこいつが使われるのではないかと思っています.ランニングコストまで考えると最安価で試作ができるので.

2.SLA(DLP)方式

2つまとめてますが,詳細としては異なる造形手法になります.

ただ,を使って造形する,という観点で類似しており,メリットデメリットもそれに応じて類似しやすい傾向にあるため,ここではひとまとめに紹介します.

SLA方式ではレーザーをミラーによって走査させ,DLP方式ではLCD(PCのモニタをイメージしてもらえればOK)を利用して,それぞれ樹脂を硬化させ,目的の形状を作成します.

DRB
DRB

SLA⇒光を使ったFDM方式

DLP⇒写真の現像を何回も行って立体を作る

って感じかな?ざっくりと

いーさん
いーさん

おいしくなさそう

特徴をまとめるとこんな感じ.

  • 色んな特性の材料が増えてきている
  • 安価なものからハイエンドまで(諭吉さん3人~)
  • ローエンドモデルは修理部品もちょこちょこ.
  • 印刷ミスした時の対処はFDMよりも楽
  • 臭い(レジンが)
  • 素材にもよるけど若干弱め(急速に改善されつつある)
  • 気温の影響を受けやすい
  • オーバーハングはFDMと同じくらい

こんなところでしょうか.個人レベルでは2012年頃にform1が登場してから(当時20~30万円)10年足らずで桁が一つ落ちる程度まで価格が下がり,かつ材料も多様な特性の樹脂が安価に出回るようになりました.

個人レベルでも実用に足るものが簡単に作れるようになって感動しています.

SLS方式

最後に紹介するのがコレ.基本的にやっていることはSLA方式と同一ですが,レーザーの出力を上げて,粉末の金属を焼結させて形状を作ります.

DRB
DRB

イメージとしてはプディングのカラメルをバーナーで炙って作る感じ

いーさん
いーさん

おいしそう!

今回の記事で一番紹介したかったのがコレなんですが,なぜかというと

DRB
DRB

最近この方式のプリンタの値段がようやく下がってきました!!

例えばこれ!

https://sintratec.com/product/sintratec-kit/#tab-id-1

実は,関連特許の期限が切れたのは2014年で,一時期話題になっていました.

当時はまだFDM方式のプリンタも今ほどは普及していなかったので,ご存じない方もいらっしゃるかもですが…

個人レベルでの普及はもう少し先になるかと思いますが,SLA,DLP方式のここ数年の材料の発展やら価格の下落具合を見ると,SLS方式もすぐにリーズナブルになってくるのではないかと期待しています.

こいつのメリットデメリットを挙げると

  • 金属での造形が可能(ローエンド機では無理な可能性も)
  • 粉末がサポート代わりになるのでサポート無しで造形できる
  • オーバーハングも基本的に関係なし
  • 閉じた立体の造形は不可(粉末を除くための穴が必要)
  • 値段,ランニングコスト(現状では)

メリットデメリットとは一概に言えない特徴をいくつか羅列しますと

  • 金属造形時も鋳造時よりも強度が落ちる場合が多い

これに関しては,チタンやらアルミの焼結で過去言われてきていることですが,改善方法も提案されているので,今後の展望次第ですね.

(ちなみに,改善方法は3Dプリンタで造形後に炉で再加熱するというものです.チタンで鍛造時の95%程度の強度を確保するところまで行ったという論文が出ていた記憶があります.)

 

・梨地の出来上がりになる

まあ,他の方式でももれなく積層痕は残るのですが,積層方向のみの痕になるのが通常だと思います.それに対して,粉末を焼結させるこの方式では全体的にざらざらとした出来上がりになります.鋳造にかなり近いです.

鋳造の質感も好きなので一概にデメリットではないでしょうし,気になるなら研磨すればよいかと.ただ,量産を考慮すると行程が増えますのでご注意を.

あと,ベアリングのような摺動部品を一体造形するときは摩擦が大きくなりがちなので気を付けましょう.

各方式のおすすめプリンタ紹介

せっかくなので,各方式のおすすめプリンタを紹介していきますが,SLSは個人レベルで市販されてそうなのは先程紹介したものしかありません.

DRB
DRB

誰か買ってみてくれないかな…

ということでFDMおよびSLA,DLP方式のプリンタを紹介します.

FDM型おすすめ3Dプリンタ

結局足を踏み出せない理由としては

  • 試しに買うには高すぎる
  • 使い方がわからないor困ったときに対処できないのではという不安

がほとんどかなあと思います.そういう意味では,使っている人が多く,かつ安いという点で以下の2品をお勧めします.

SLA,DLP型おすすめ3Dプリンタ

上で述べた不安を抱えている方は2桁万円のプリンタを一発目から買おうとする人はいない気がするのですが,そうなると現状ほぼDLP一択です.これも普及率という観点で言うと次のphotonというプリンタをお勧めします.

終わりに

今後も3Dプリンタはどんどん進化を続けていくと思います.この記事もできるだけアップデートしていきたいなあというところです.

ひとまずお勧めプリンタは少ししか紹介していないですし,個々の詳細も述べていないので近いうちに更新いたします.(amazonのPA-API切れてるからrinkerが絶望的に使いづらいのが遠因です.早くだれか何か買ってください…)

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