- 友人の結婚指輪はデザインからフルスクラッチした私ですが、
ウサギのいーさんこと嫁より
結婚指輪は一緒に作りたい!!
とのご要望を承ったので、今回はこちらの
元町彫金工房様
で、指輪作りをさせて頂きましたので、ご紹介していこうかと思います。
元町彫金工房について
元町彫金工房は横浜の元町中華街から徒歩3分ほどのところにあります,結婚,婚約指輪をカップルで一緒に作れるという工房になります.2019/9/1にオープンしたばかりの工房で,鎌倉彫金工房という手作り指輪の工房の姉妹店になります.
一番の特徴は”ブライダル専門”であるところ!!
そう何度も訪れるところではないかもしれませんが,(基本的には)一生に一度の思い出となる場所だと思いますので,慎重に吟味したいですよね?!
というわけで作ってみたレポになります.
彫金ってなに?
彫金という言葉自体は非常に広い意味があるそうで、金属を利用した細工全般を指すこともあるそうです。
私はてっきりロウ付けだったり、削ったりで装飾品を作る事だけを指しているのかと思っていました。
私が以前作った指輪もそういう意味では彫金に該当するそうです。
今回は彫金の中でも鍛造という種類の加工になります。日本刀の製作過程などにもある様に、金属を叩くなどしてより強固にするという手法ですが、これを用いて模様を付けていくのです。
実際の制作過程をこれから写真でお見せしますので興味がある方はぜひご覧ください。
製作手順
カルテの記入
病院みたいですね笑笑
作りたい指輪の希望を聞かれますので、自分たちの好みに合うものを選んでいきましょう!
選ぶ内容は
- 指輪の幅(1.5mm,2.0mm,2.5mm)
- 素材(プラチナ、イエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールド等)
- 形(甲丸、平打、槌目)
- 仕上げ(クリア、マット、ヘアライン)
が基本となります。更に、
- 石を付けるかどうか
- 内側に入れる刻印
が選択でき、石を付ける場合には宝石の種類とサイズを、刻印を入れる場合はどんな文字を入れるかを選ぶことになります。
ちなみに、それぞれのパターンの指輪がちゃんとサンプルとして用意してあり、事前に決めて行かなくてもその場で好みのものを選ぶ時間がちゃんとあります。
というより、私達は予め候補を選んでいたのですが、実物を見ると少し雰囲気が違っていて、結局その場で違うものを選択しました。実際に生で見て、試しに付けてみると印象も変わると思うので、あまりガチガチに事前に決めない方がむしろ良いかもしれません。
私達はそれぞれ、
幅2.5mm、プラチナ、槌目、ヘアライン仕上げ
幅2.0mm、イエローゴールド、槌目、ヘアライン仕上げ、1mmガーネットの石留め
にしました。素材は違うけどデザインは同じで、いーさんのは石もつけてもらう形です。
ここまで決めたら本格的に製作開始です!
あ、余談ですが普通は互いのを作り合うみたいな形が標準っぽいです。私達はお互いに自我が強すぎて互いに作らせると文句が飛びそうという事で意見が一致したので自分のを作ってます笑
担当スタッフについて
ここから本格的な作業に入るのですが、2組の夫婦に対して1人の担当がついて、作業の説明、補助、確認、素材の準備などなど、難しい部分やら何やら全部やってくれますので、指示に従ってるだけでいい感じに出来ちゃいます!
かといって退屈なわけでもなく、心地良い感じにヨイショしてくれる(褒めてくれるので)楽しみながら作れます!
槌目付け
という事で実際の製作について触れていきます。私たちが作ったパターンの説明しかできませんが、そこは予めご了承下さい。
まずは指輪の元になる直方体の金属棒が配られます。これに槌目=カナヅチで叩いた様な模様を入れてく訳です。
金床が用意されて、いろんな大きさのポンチの様な金属棒と小さな金槌を貰います。これで打って模様を付けるのですが、初めは鉛の板で練習させてもらえるので安心してやって行きましょう。
でも、本番と練習だと板の軟らかさが違いすぎてちょっと困惑します。本番は結構強めに叩かないと模様つかないので注意ですね。
金属棒を曲げていく
すみません。見出しが浮かびませんでした。
現状では模様が付いただけのただの板っぺらなので、曲げていきます。ヤットコみたいな、片方が円錐状になったペンチみたいな動画を使って曲げていきます。これを使うことで傷をつけずに曲げることが出来るわけですね。
ここでは大まかに曲げるだけで大丈夫です。
溶接
曲げた棒の端と端を繋いで、輪っか状にします。
この工程を経て初めて指輪らしくなってくるわけです。
こんな感じでバーナーで炙って、そこに金属片を溶かし入れる事で接合します。(画像は指輪無しで練習中)
ちなみにこの作業は危険なこともあり、バーナーは持たせてはくれますが、根本部分はスタッフさんがガッチリ握ってるので、こちらはほとんど立って見てるだけです笑
失敗したくないのでそれでいいと思いますけどね笑笑
整形
先程までの工程で指輪状にはなってますが、形がガタガタなので修正します。
こんな感じで、指輪のサイズが書いてある金属棒に指輪を差し込み、ゴムハンマーや木槌でガンガン叩いていきます。こうすることで棒の形状に沿った形に段々なってくる訳です。
研磨
ここまでの工程が終わると、パッと見は指輪になっていると思います。
ここからは指輪らしい光沢を出す為に磨く作業になります。
とは言っても私達の指輪は表面が槌目なので、内側だけ磨きます。
ヘアライン加工
スポンジ状のやはりを使って一定方向のヤスリ目を付けていきます。
すみません、一瞬で作業が終わってしまったので特に画像がありません。
内側の仕上げ
最後に、千枚通しの様な金属棒を使って、指輪の内側を擦っていきます。するとあら不思議、指輪がピッカピカになります。
すみません。この作業も写真撮り忘れてます。
これにて指輪製作は終了です!!
製作終了後
石留めや刻印に関してはお任せする形になるので,出来上がった指輪は一旦お店に預けて,後日受け取りor配送して頂くことになります.配送は別途880円かかります.
刻印のみの場合は待っていれば当日持ち帰りも可能だそうですので,お急ぎの方も何とかなります笑
それから,元町彫金工房は最近openしたばかりだそうで,googleでレビューコメントを書くとリングケースがもらえちゃいます.通常3000円だったはずですのでかなりお得かと!
(※下画像のフラワーアレンジメントと外枠のボックスは別です.中の丸いやつがもらえるケースになります.)
あと,完成した指輪と共に写真を撮ってもらえたりするので,カメラをお持ちの方は持参すると良いかも.もちろんスマホでも問題なしです!
終わりに
結婚指輪は2人のためのもの
我が家の場合は、嫁がズバズバ意見を言ってくれるので、私が手作りするとか、お給料の3ヶ月分のをプレゼントするいうのではなくなりましたが、世の漢達の考えとしては
結婚指輪は奮発して、サプライズ買って驚かせるんだ!
とか、私みたいに
手作りで世界に一つのを作るんだ!!(やっぱりサプライズ)
とか思う人も多いかと思いますが、ハッキリ言ってこれは男側の自己満足に過ぎません。
2人が満足できる様に、ちゃんと話し合って、納得できるものにした方が後々後悔せずに済むと思います。
というようなことを、嫁から言われてハッとしたので共有しておきますね!!
モノだけじゃなく、思い出にも残るという良さ
こういった場所での手作りの最も良いところは、やはり思い出に残るところ。というのが大きいでしょう。もちろん当初の私のように、オリジナルで作れば世界にひとつだけの指輪は作れるかもしれません。でも貰った彼女からすれば、
その辺で買ってきた指輪
と、大差は無いわけです。男が一生懸命説明すれば、特別なものだとわかるかもしれません。でもその指輪には思い出も何もない訳ですね。
これから作っていけばいい話と言われればそれまでですし、彼女が納得していれば勿論良い選択だと思います!
でもやはり2人で一緒に作ったっていう記憶と、それに紐づいている指輪を常に身に付けるというのは、辛い時とかに色々思い出せて良いのではないかと思います。
ただ、唯一の欠点として
無くしたらコロス。もっかい同じの作ってきてもらう。
と、厳しく言われましたので、手作りをご希望の方は決して!!無くさない様に日々気を引き締めて生きていきましょう。
それでは今回はこの辺で。
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