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【車検】改造申請に必要な強度計算の解説【入門編-構造変更検査について-】

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はい,どらびです.

このブログでは普段記事にしていませんが,実はバイク乗りです.

で,これは父の影響なのですが,その父から

改造申請出したら強度計算が必要になったから手伝ってくれ

と依頼が来たので計算してました.ということで,今回はそれについて話していきます.

とは言っても,初めて改造申請する人からすれば

強度計算書って何?必ず必要なの?

何を書けばいいの?

ってなると思いますので,今回はその辺の大雑把なまとめから書いていきます.

というわけで早速.

改造申請(構造変更)って何?

自分が知っている範囲では,改造申請ってよく言っている気がするんですけど,正式名称は「構造変更」および「構造変更検査」といいます.ちなみに,改造申請は車検のない250cc以下の車両における申請書類だそうです.私自身初めて知りましたが,現地で焦らないためにもしっかり区別して覚えておくのが吉でしょう.

構造変更について国土交通省の記載がありましたので引用します.

登録を受けている自動車について、車両の長さ、幅、高さ、乗車定員、最大積載量、車体の形状、原動機の型式、燃料の種類、用途、等に変更を生ずるような改造をしたときは、使用者は使用の本拠の位置を管轄する運輸支局又は自動車検査登録事務所に自動車を提示して構造等変更検査を受けなければなりません。

で,これが何かというと,普通車やバイクというのは,メーカーが法律に則った形で様々な検査をクリアさせて世に出しています.で,車検というのは,その状態(法律をクリアしている状態)がきちんと保たれているかどうかを確認する作業,ということになります.

車やバイクを持っている人で,特にこの記事に興味を持ってご覧いただいている方はわかると思いますが,車やバイクはパーツを変更したりすることができます.これはドレスアップのためにつけたり,性能を向上させたりする場合に変更することがほとんどですが,これによって例えば車両の長さが変わった場合は,これを申請したうえで法律の基準をクリアしているかのチェックが必要になります.このための一連の手続きを「構造変更」といい,必要な検査を「構造変更検査」というわけです.

申請書類について

必要な書類は以下になります.

  • 自動車検査証
  • 自動車検査票
  • 点検整備記録簿
  • 自動車損害賠償責任保険(共済)証明書
  • 使用者、所有者の委任状(代行の場合のみ)
  • 構造変更申請書
  • 手数料納付書
  • 自動車重量税納付書
  • 納税証明書
  • 申請書(2号様式)

 

ここで,あれ?と思った方,いらっしゃると思います.この一覧には強度計算書なるワードは出てきません.それもそのはず,基本的には強度計算書という書類は必要ありません.

構造変更申請を自分で行おうと思っている人は,下記の「改造自動車申請要綱」を読んで,自分の改造個所に対してどのような追加書類が必要になるかを確認したほうが良いです.

独立行政法人自動車技術総合機構審査事務規程 改造自動車審査要領

一応,見づらいですが必要書類一覧の表を抜粋しておきます.

具体例は私の場合を別記事にて記載することにします.長すぎるので.

大まかにいうのであれば,ドライブシャフトやミッションなど,駆動関連部品を交換する際には必要になると考えておいてください.

ちなみに,電気系統を変更する場合は,強度計算ではなく,代わりに装置の要目表が必要になったりします.要するに,改造したところはちゃんとわかるようにしてくださいってことです.

実際の書類記入について

ここから詳しい話に…と行きたいところですが,共通項目に関しては書類に従って書いていけば問題ありません.改造前後で諸元が変わる点について,標準車のそれと改造車のものをセットで書いていく際,標準車の諸元が必要になると思いますが,メーカーに問い合わせればほぼ間違いなく正しい諸元が得られますので,それを用いるとよいと思います.

また,構造変更事由を記載する必要がありますが,ここにはキチンともっともらしい事由を書くようにしましょう.例えば,走行性能の向上のため,や安全性向上のため,などでしょうか.

検査の必要がない変更について

さっきまで色々書きましたが,全て純正じゃないと違反なら,タイヤ交換もろくにできないじゃないか,とお思いの方.おっしゃる通りです.

というわけで,決められたパーツについて,条件を満たしている場合は変更の届け出は必要ありません.安心してください.

ということで条件と指定部品例の表を下記に記載しておきます.

構造申請を必要としない軽微な改造の条件(例)

  • 変更後の長さが標準車の±3cm以内
  • 変更後の幅が標準車の±2cm以内
  • 変更後の高さが±4cm以内

機能部品の例

  • 身体障害者用操作装置
  • エア・バッグ
  • けん引用トレーラ・ヒッチ
  • ショック・アブソーバ
  • ストラット式ショック・アブソーバ
  • マフラー、排気管
  • タイヤ、タイヤ・ホイール 等

アクセサリー部品

  • ルーフ・ラック、キャリア
  • エア・スポイラ、エア・ダム
  • グリル・ガード、ドア・プロテクタ
  • オーディオ類、ナビゲーションシステム
  • アンテナ、ラダー、トウバー 等

この条件を満たす場合には申請は必要ないので,タイヤやホイールの交換,エアロパーツの取り付けなどは大幅な変更でなければそのままでOKです.

まとめ

法律違反にならないようにするには,きちんと構造変更の申請が必要になります.

単なるドレスアップパーツで,特に強度などにはかかわらない,というパーツでも,標準車より3cm以上の変更があれば構造変更を提出しなければならず,これを破った場合はきっちり違反になります.

もっと言えば,車検適合のサードパーティ製品を付けている場合でも,複数組み合わせるとNGだったりする可能性はありますので十分注意しましょう.

次回以降より詳しく,計算例を紹介します.しますが,自分が今回行った計算にのみとりあえずは焦点を当てて説明しますのでそこは悪しからず.要望があればお答えする可能性はあります.

それではー.

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