はじめに
この記事、もっと言うとこのサイトは僕みたいな素人が色んな趣味に手を出すにあたって、初歩の初歩すぎて誰もわざわざ書かないけど、素人からすると微妙によくわからない点とか、その辺を埋めていけたらなあというのが一つの目的としてあるので、有識者の方からしたらくどい可能性が非常に高いです。今回は自分がレーザー加工機を作った記録を書いていく予定ですが(2019/02/18現在製作中です)、それを紹介する前にレーザ加工機について書いときます。
このページの需要が明らかにないようでしたら他の製作記を書くときはここ省きます(笑)
レーザー加工機とは
まあ、こんなサイト見に来る人ならみんなわかるんでしょうけど、あえて自分から入り口を狭くしたくはないので。
レーザー加工機はその名の通りレーザーを使って材料を加工する機械を指します。一口に言っても、レーザーの種類や出力によってやれることや扱える材料が変わってきたりします。一つだけ言えるのは総じて危ないので買う場合も作る場合も自己責任でお願いします。
レーザーの種類
自作で主に使われるのは紫外線レーザーとCO2レーザーです。いずれにしても国内では1mW以上の出力の物は光が漏れないようにしないと販売できないので、海外から買うことになります。
紫外線レーザーは波長が350mmとか、405mm近辺の物がよく使われます。最近3Dプリンタでもよく使われている波長帯です。
CO2レーザーは波長が10.64μmと非常に長いです。この辺の波長の話は、何を加工したいかによっては非常に重要となってくるので、気を付けましょう。最近海外で売られているものは主に木工とか、アクリルの加工とかがメインになりますが、その辺の加工であればどちらでも問題ないはずです。ただ、紫外線レーザーのほうは市販品だといいとこ2W辺りが限度なので、切れる材料の厚みにも限度があります。波長が短いほうがエネルギーの密度は高いので効率は良いはずですが、それでも40WのCO2レーザーとかと比べてしまうと弱いです。なので、紫外線レーザーはどちらかというとモノを切断するというよりは彫刻の用途のほうが多いです。レーザー彫刻を行う装置を特に(レーザー)エングレーバーと呼びます。これも興味ある人は知っている人が多いのでしょうが、ググってここにたどり着く人の一定数は初歩的なことを知りたがっていると信じているので、知ってる人は斜め読みしましょう。気が向いて読んでくださった有識者の方は間違いを見つけたら指摘してから去って頂けると幸いでございます。
さて、現状の有名どころはこの2つになってくると思いますが、産業用途だと他にもYAGレーザーやキセノン、アルゴンレーザー辺りがあります。後者の2つは気体レーザーですが、作れるはずもないので詳しく知りません。興味がある方は調べてみてください。
YAGレーザーは固体レーザーの一種です。ルビーレーザーとかの仲間ですね。名前の由来は励起させる複合元素のY:イットリウム、A:アルミニウム、G:ガーネットから頭文字をとってきています。この辺の名前の由来はどうでもいいんですけどね。わざわざ紹介したのは、YAGで出来たロッドが海外通販で売っていて、その気になれば自作できるからです。808nmの光をこのロッドに当ててあげれば励起するので、ミラーで反射させてあげれば増幅できます。うん十万しますが、808nmの赤外線レーザーはかなり高出力の物が売られているので、きっちり冷却してロッドの周りを囲えばかなりの出力が出せないかなあと妄想しています。CO2レーザーでも100Wくらいは売っているのですが、その辺の出力を超えてくれば薄い金属は削れるようになって、kWクラスまでいけば5mm程度までの金属は削れると思います。
既に余談の中でさらに余談ですが、そのレベルのレーザーを個人で用意できればチタン等を焼結させるタイプの3Dプリンタも作れます。夢が広がりますね。
ちょっとだけマニア向けの話題も残したので次の話題に移ります。
レーザ加工機製作のあらすじ
- レーザーの選定
- 加工エリア、筐体サイズの仮決定
- 主要材料の選定
- 詳細の設計
辺りがメインの流れですかね。大学で機械系卒業したはずなのに、いざ全部作るとなるとどこからやっていいかわからなくなるもんです。授業でエンジンの設計したはずなのになあ(笑)
ひとまず、この記事は主要部品の紹介と参考サイトの紹介で締めくくります。ぶっちゃけますが主要部品リストはかなーり参考サイトからパク…参考にさせていただきました。一つだけちゃんと言わせてほしいのが、図面はちゃんと自分で書きましたよ。
今はマンション暮らしで金属加工が不可能なのでそこは外部に依頼しました。伝手もないので、普通にここで一番金かかってます。それで今のところかかりそうな金を勘定して思ったのは、この辺にアドバンテージを持ってないと今のご時世自作の意味はあまりないです。
あ、金銭的な意味で、という事です。それ以外の面も考えたら作る価値はあるとは思ってます。何よりもその機械に対する理解が深まります。あと、外部に発注依頼かけてよかったなあと思うのは、加工上何がめんどくさい=金がかかるかが少しでもわかるようになると次から意識して設計できるってところですね。
逆転の発想をすれば、自作ではそこの設計をぎりぎりにすることで、例えばワークスペースが同じ市販品と比較して筐体サイズを抑えられるとか、市販品にはない付加価値をつけることはできますよね。
何かを手に入れようと思ったら、すでにあるものを買うか、自分で調達するしかないわけですから、世の中が自分の需要を満たしてくれないのなら、いくらかかってでも自分で満たすしかないわけですし、その結果に対して損とか得とかないと思うんですよ。だからとりあえず腰を持ち上げていろいろやってみようと思います。
主要部品の選定
また話がそれたので、今回使用したレーザー周りの部品と、駆動系の部品を紹介してこの記事を締めくくろうと思います。
今回は40WのCO2レーザーで厚さ10mm程度のアクリルやMDFを切るのが目標です。というわけでレーザーはこちらを購入しました。
次に電源、電源も同じくCLOUDRAYからの購入です。
あとはレーザーを反射させてワークに当てるために必要なミラーとそのホルダーです。僕はこれを購入しています。写真が購入時と微妙に変わっているのですが、中身は変わりないと思います。マイナーチェンジがされていても私は一切の責任を負いませんのでそこは悪しからず。
不可欠なのはこの辺でしょうか。ミラーホルダーはなくても自作できないこともないですが、ミラーが汚れたりすると手入れが大変なので買うべきだと思います。
手入れが大変というのは単純に傷つくからとかいうわけではなく、ミラーの素材が有毒であるためです。ほんとに死ぬレベルの毒性らしいので扱いには気を付けましょう。そう考えるとやはりミラーホルダーはあった方がよいと思います。
あとは絶対に必要、というわけではないけども買った方がよいor楽なものとして
これは僕が買ったものとは違うのですが、類似品で安いのがあったのでリンク載せておきます。レーザー管のホルダーです。
あとは、保護メガネは買っておくべきでしょう。
とりあえずこの辺は押さえておきましょう。
終わりに
レーザー加工機製作報告の第一弾はこの辺にしておきます。1というか0弾な気もしますが、この記事を見て興味を持ってくれる人がいたら幸いです。
ほんとは完成してから報告しようかと思いましたが、設計もほとんど終了して、あとは調整がメインになってくると思うので、その前にある程度製作報告は済ませて、調整で苦労した点とかを備忘録として残せたらと思ったので書き始めた所存です。
コメント