どらびです.
今回は
- アクションカメラ
- デジカメ
- 空撮用ドローン
等でよく聞く4Kについてのお話になります.
基礎的なところからサックリと話を進めます.
4Kとは?
一言でいうと画素数のことです.
画質に関わる要因の一つになります.大きな要因ですが,これだけで決まるわけではないということをちゃんと覚えておきましょう.
画素とは?
はい.では順に説明していきましょう.
ご存知の方も多いでしょうが,そもそもデジタル画像というのは小さな単色の四角形を並べて作られるものです.言うなればものすごく細かいモザイク画像なわけです.
この最小単位の箱を画素というわけです.
当然ですが,画素数が多い方が同じものを表現するときにより細かく色を分けることが出来るので,綺麗になります.
モザイクも細かくなってくると何が映っているのか段々わかるようになるね!
4Kの画素数
4K画像の画素数は一般的には横×縦=4096×2160で約900万画素となります.
4Kっていうのは,横方向の画素数4096から来ているとされています.
ちなみに,フルハイビジョンというのは1920×1080で200万画素ほど.
4Kの方が細かく映せるってことは画素数が多い方がやっぱりいいじゃないか!と思いそうですが,焦らないでください.順に説明します.
撮影側の画素数について
先程までは投影側,つまりはモニタの画素数の話をしていました.結論から言うと,こっちに関しては基本的に画素数が高い方が良いでしょう.
しかしながら撮影側,つまりはカメラ側に関しては画素数が高い=きれいな画像とは必ずしもならないのです.なぜかというと,
- 色の解像度の問題
- カメラのセンサの問題
があります.1.の色の問題についてはモニターについても同じことが言えます.
とりあえず順に説明します.
1.色の解像度の問題
先程から画素数の話をずっとしていますが,色に関しての話は全くありませんでした.
デジタル画像というのは言ってしまえばデータになるわけですから,写真を小さな箱に区切ってデジタル表示するのと同じように,色に関しても数字に置き換えられるように段階的に表現するわけです.一般的にはRGB(赤緑青)の三色をそれぞれ0~255の256段階に区切って,それらを組み合わせることで一色とします.
という事は256×256×256≒1600万の色が一つの画素で表現できる色になります.
十分すごいですね.ですからモニタ側に関してはこれがきちんと表現されてくれれば問題ないわけです.
しかし,撮影側はもう一つ問題があります.それがセンサーの問題です.
カメラのセンサの問題
カメラはイメージセンサと呼ばれる,RGB各色の明るさを読み取るセンサをいくつも並べて,各色の光の量を測定します.
各色256段階を正しく読み取ることが出来れば,モニターに映しても問題なく表示されますが,簡単にはいかないのです.
カメラで使われるセンサーはフルサイズと呼ばれる一眼レフカメラで横×縦=36mm×24mmです.このセンサーの中に4Kなら900万,フルハイビジョンなら200万の受光素子(光の量を測るための受け皿)があるわけです.
さて,ここからようやく画素数と画質の話になるわけです.
同じ大きさのセンサの中に受け皿を用意するとき,900万個の受け皿を用意する場合と,200万個の受け皿を用意する場合,受け皿1つの大きさはどちらがより大きくできるでしょうか?
答えはもちろん200万個の場合です.
そして,受け皿の大きさが大きいほど,より多くの光を受け取れるので,例えば逆光のようなシチュエーションに強かったり,たまたま漏れ出してきた光(ノイズ)の影響を受けにくかったりします.もっと言えばあまりにも受け皿が小さいと,光の量を256段階に分けることすら不可能なこともあり得るわけです.
撮影側,カメラの場合は,センサーサイズという物理的な制約があるので,画素数を増やしすぎてしまうと,色の方が綺麗に表現できない可能性があるのです.
終わりに
ここまで画素数と画質の関係を撮影側(カメラ)と投影側(モニター)から見てきました.
ここまで読んで一つ疑問に思わなかったでしょうか?
4Kでも900万しか画素数がないのに,5000万画素のカメラは意味があるのだろうか…
そうなんです.せっかくいいカメラで撮っても,モニターに映しておしまいなのであれば,全く必要ありません.
であれば,本当はモニターの解像度と同じレベル程度の解像度のカメラを積んだ方が,恐らく綺麗な画像を撮ることが出来ます.
それでも各社が提供するスマホやデジカメがこぞって画素数を競うのは,ユーザーが躍起になって画素数というスペックを,それが本当に大事かどうかもわからず追い求めているから.というのが答えになります.
ちなみに趣味でカメラを扱って,紙に残したり,一部分を切り出して拡大画像を作ったりとかする場合は画素数が高い方がもちろん良いです.その辺は誤解しないようにしましょう.
ただ,スマホで1億画素必要かと言われると何とも言えない,というのが私の思うところです.
ちなみに,中華アクションカメラ等で4Kを謳うものがあります.実際に画素数は4Kらしいのですが,画質はとてもいいものとは言えないようです.ドローン用のカメラも同様で,4K30fpsのものが2018年頃から出始めていますが,出た当初は特にひどかったようです.
一方で,とっても綺麗な動画がたくさん出回っているmavic miniのカメラは2.7Kの動画になっています.
youtubeはフルハイビジョンでしか投稿できないので,2.7Kでも持て余していますが,皆様も4K等の甘言に騙されて,損をしないように注意しましょう.
それでは.
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